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【オタラボコミックレビュー】「人は見た目が100パーセント」ヒト科ジョシモドキの奮闘

人は見た目が100パーセント
「人は見た目が100パーセント」(KCデラックス BE LOVE)
著:大久保ヒロミ
http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063770285


女子――それはメイクやファッションに気を使い、日々努力と進化を重ねる生き物。
女性らしい態度や容姿を重んじ、且つ、女性ならではの能力を生かすことが出来る人こそが真の女子である――。

では、メイクやファッションに気を使っていない、女性らしい態度や容姿を重んじていない「性別:女」な生き物はいったい何なのか? 女子ではないのか?
もしかしてそれは女子ではなく、「ヒト科ジョシモドキ」という別の生き物なのではないか……。

この物語は、そんな新説に直面した世代の違う三人の女子……いや、ジョシモドキたちが、本物の女子を目指してメイクやファッションに奮闘する戦いの物語である。


製紙会社の研究所で日夜、製紙素材の研究に取り組む城之内純(30)、佐藤聖良(25)、前田満子(40)。
日々研究室にこもり、身なりなど気にしなくていい生活を重ねるなかで、彼女たちは気づけば今どきのメイクやファッションがよくわからない状態になっていた。

キラキラ女子たちに引け目を感じたことをきっかけに、「ジョシモドキ」のままではいけないと一念発起した三人は、仕事終わりの研究室で「美」について研究する時間を設けることに(わざわざ設けないとやらないから)。

しかし、長年女子っぽいものから遠ざかっていた彼女たちはアイテムひとつ使うにしても大騒動。
何が正解か? これで本当にあっているのか? みんな本当はどうしてるの!?
そんな疑問に真っ向から立ち向かう、女子的あるあるがふんだんに盛り込まれたハイテンションコメディ!



人は見た目が100パーセント!!
なんて、響きだけで思わずグサリとくるド直球なタイトルに「果たしてどれだけ打ちのめされることやら……」と戦々恐々としつつ読んでみると。

わ~~~! た、た、た、楽しい~~~~~~!!

つけまつげ、自撮り、下着、ネイル、UV対策、脱毛、ルームウェア……。
研究すれどもすれども、途切れることなく登場する研究対象(女子力向上アイテム)の数々。
しかし研究するのは「女子」的なものから長年遠ざかってきたヒト科ジョシモドキたち。
未知の物体とひたすら真剣に向き合う彼女たちの反応がとにかく面白い。

「オシャレって本当に計算なんだ。数学上の未解決問題より難しい計算みんなよく当たり前にできるな~」

ほんまやで……!

「なにそれ……香水のつけ方にも古いとか新しいとかあるの……?」

なん……だと……!?

「ワンピースが部屋着とか、風呂洗うときとかどうするの? スソを口にくわえるの!?」

まず部屋でワンピース着るって何!?

「自分へのご褒美がブランドバッグって……いったい何をしたご褒美!? 人命救助とか!?」

聞いちゃいます!?

「クラッチバッグ持ってみたはいいけどトイレ入ったら置く場所がない!!」

それな!!!!!

ジョシモドキたちの感嘆や疑問や発見が、「確かに!」すぎて、ただただ楽しい。
知識がないゆえに間違った使い方をしてしまったり、突拍子もない行動をとってしまったりという失敗もしょっちゅうあるのだけれど、取り組む三人がポジティブであるがゆえにこちらも安心して気兼ねなく笑い飛ばせる。
それどころか、ジョシモドキ三人の奮闘によって新たな発見があったり、以前から抱いていたちょっとした疑問が解決されたり、「これは私には無理だな……!」なんて諦めがついたり。少しずつ知識を蓄えて変化していく彼女たちと一緒に、自分も一緒になって美を研究しているような気分になれる。
「今まで誰も教えてくれなかったね!?」なんてことが、漫画を読んで爆笑しているうちに自分の知識としても身に着けられるなんて最高かーーー!!!

さらに着目すべきは「女子」というテーマでありながらマウンティングもカーストもなし! 誰かを貶めるような人も現れない!! という安心感。
ただ女子的なものに疎い、タイプも年代も異なる彼女たちが三者三様に試行錯誤しつつ正解に辿り着く(辿り着けないこともある)様子が見ていて最高に楽しいし、癒されるし、終いにはその絶えぬ努力に感動まで覚えてしまう。

読めば読むほど「わかる!」「そうそう!」「楽しい!」ばかりで、共感ってこんなに気持ちのいいことなのか……と実感できるのも嬉しい。

「私もジョシモドキかも……」な方にはもちろん、「私は女子力高い自信がある!」な方も、女子として現代社会を生きる人なら楽しめること間違いなし!

そんな「人は見た目が100パーセント」が原作のドラマが現在絶賛放映中。
漫画とは少し違った環境で、けれどやっぱり試行錯誤を繰り返しながら成長していく女子三人の姿は期待に違わずやっぱり楽しい。
美に恋に仕事にと奮闘するドラマ版ジョシモドキたちの行く末を、漫画を片手にワクワクしながら見届けたい。
(文/三崎いさ)
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